本書の内容

はじめに

あなたのメールの「ビジネス度」をチェック!

もしかしたら、こんなメールを送っていませんか?

  • BCCとCCを使い分けていない
  • HTML形式でメールを書いている
  • メールを「拝啓」から書き始めている
  • いただいたメールの文章を引用していない
  • 「(株)○○御中 △△様」とか、「お体、ご自愛ください」と書くことがある
  • 常に書きだしは「お疲れ様です」、結びは「どうぞよろしくお願いします」と書いている
  • 「今週中にお送りします」、「朝一番で対応します」などと書くことがよくある
  • メールに10行、20行と続けて文章を書いている

ひとつでも不安に思う項目があったら、ぜひ、本書をお読みください。
わかっているつもり、できているつもりで、損をしていないか確認してみてください。

メールの悩みを解決する

私は以前、1通のメールに10分~30分くらいかかっていました。

そのわりに、言いたいことが伝わらず、何度もやり取りをしなければならなかったり、最悪の場合は相手の感情を害してしまったりということも。

あなたもこんな悩みはありませんか。

  • 何度もメールをやり取りしてうんざりする
  • どう書こうかと悩んで、進まない
  • メールの処理に時間がかかって、ほかの仕事が止まってしまう
  • いたいことがうまく伝わらず、誤解されてしまう
  • メールの返事がもらえない
  • 好感度の高いメールがさらりと書けない

そんな、かつての私と同じ悩みをお持ちであれば、それを解決するいい方法があります。

言いたいことが確実に伝わるメールを書くにはコツがあるのです。

それは、一定のルールに従ってメールを処理することです。

ビジネスで結果を出す

メールのルールには、次の3種類があります

  1. 法律で定められている厳密なルール
    「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」など、違反をすると罰せられる
  2. 社会のルール
    マナー。ネチケット(インターネット利用上のエチケット)、テーブルマナーなどのように、「こうすれば相手に不快感を与えないよね」というルール
  3. ローカルルール
    社内やグループ内での取り決めや慣習

対外的なメールのやり取りは、このうち、2.の「社会のルール」に従えばいいのです。

法律のような厳密なものではなく、相手に不快な思いをさせずに良好なコミュニケーションを築くもの。

ビジネスで結果を出すためのノウハウ。

そう考えると、お互いが心地よい方法がルールになりますよね。
では、そのルールは誰が決めるのでしょうか。

メールのルールは誰が決めるの?

書籍やインターネット上の情報を見ると、様々なルールがあって、中には正反対のことが書かれているケースもあります。

例えば、「メールはHTMLできれいに装飾をして気持ちを伝えるべきだ!」という人もいれば、「シンプルなテキスト形式で送るべきだ!」という意見もあります。

「どっちが正しいんだろう?」と迷うこともしばしば。

そもそもルールは、人間が作り上げるもの、そして、時代とともに変わっていくものなのです。

例えば、

私は猫が好きです
子猫を飼っています

この「です」、「ます」は、「丁寧語」と習いましたよね。

でも、江戸時代は芸者さん特有の言葉だったそうです。

地方からやってきた武士が、遊郭の言葉を聞いて、てっきり「江戸で流行っている」とカン違い。

あちこちに広めまくって、結局、標準語になってしまったのだとか。

多少のカン違いがあっても意味は通じます。

大切なのは、お互いを尊重する気持ち。

気持ちの良いコミュニケーションができれば、お客様や上司、先輩や友人との関係も、より良いものになると思いませんか。

ルールはあなたの「思いやり」の気持ちが決めるのです。

メールのルールは使い方3割、書き方7割

思いやりといっても、時間をかけてメールを書くこととは別物です。

自分勝手な「思い込み」とも違います。

本書では、時間をかけずに、さらりと思いやりを表現できるようなルールをご紹介しています。

私も今では、ルールに沿って書くことで、メールの質が向上し、しかも3倍のスピードになりました。

その経験から得た公式は、

使い方のルールを知って、読んでもらえないリスクを回避すること

書き方のルールを知って、言いたいことが確実に伝わるメールを書くこと

比率は「使い方のルール」:「書き方のルール」=3:7。これが伝わるメールの黄金比です。

あなたのメール、仕事していますか

今や、メールは重要なビジネスツール。

言いたいことをメールで確実に伝えられるかどうかは、ビジネスの成否を左右します。

正確に伝えることができれば、無駄な「メールの行ったり来たり」がなくなります。

相手に信頼されるか、不信感を抱かれるかはメールの書き方次第。

さらに、メールの印象であなたの好感度がアップすると、成功への近道にもなります。

本書では、

  1. メールで正確に用件を伝えて日々の仕事をサクサクこなす
  2. クライアントや上司、同僚の信頼を得る
  3. さらに好感をもたれてビジネスが加速する

そんなノウハウをご紹介しています。

メールが来たから返事をする、用事があるからメールを送る……というだけでなく、営業、販促、タスク管理など、メールに仕事をさせる。

そのための49のヒントをまとめました。